コラム 7軒に1軒が空き家の現状の日本
突然ですが、日本の空き家率は、昔に比べたらどれくらい増えたかご存知ですか?1958年 2.0%
↓
1978年 7.6%
↓
1988年 9.4%
↓
1998年 11.5%
↓
2008年 13.1%
↓
2018年 13.6%
この通り、どんどん増え続けています。
もはや7〜8軒に1軒が空き家です。
これから高齢化が進むのに伴って、この勢いはさらに加速するはずです。
さて、このような空き家がどんどん生まれて行っている最中で、「果たしてどんどん家を新しく建ててもいいのか?」と我々は考えています。
中古住宅の良さをリノベーションで引き立てたい弊社の想い
もちろん、新築の住宅にはすばらしい点がいくつもあります。
0から自分の理想のデザインを選べますし、もともと土地を持っていれば新しく建てる方が経済的に合理的です。
また、新しい建物は清々しい雰囲気がありますし、機能的にも充実しているでしょう。
「新築住宅を建てたい!」という方の気持ちを否定するつもりはありません。
しかし…果たして中古住宅の良さをわれわれ住宅業界は正しく伝えられているのか?という疑問があります。
「マイホームはすばらしい」という宣伝文句で多くの会社が購買意欲をあおって家を持たせようとしますが、全ての人に新築住宅がベストな選択であるわけではありません。
なるべく建物価格を抑えて土地にお金をかけたい古いものが持つ魅力が好きものを長く大切にしたいという方にとっては中古住宅のリノベーションが適している場合が多いでしょう。
選択肢を見えないようにして、新築を勧めるのは犯罪的
それなのに、あえてその選択肢を見えないようにして、新築を勧めるのは犯罪的とさえ言えます。
われわれリノワイズは、古いものを大切にしています。
もちろん、今のハイテク住宅に比べれば機能的に劣ることもあるのですが、住宅の価値はそれだけでは決まりません。
古い住宅が持っている独特の雰囲気や風合いは、それが好きな人にとっては無上のやすらぎをもたらしてくれます。
そういった古い住宅の良さは、新築住宅ではぜったいに手に入れることができません。
スクラップ&ビルドで新しいものを作っては破棄するだけでなく、古いものの良さを認めてそれを長く使うことも大事なのではないでしょうか。
我々の責任はビジネス優先で住宅供給をするだけではありません。
一度建てた住宅を、「再利用(リノベ)しながら長く使っていく」 という選択肢もあることを伝えていく義務もあると考えています。
その方が、本当に施主様の希望に沿う住まいを手に入れるために適していることも大いにあるからです。
われわれはそんな想いで仕事をしています。
[記事]田中 義人
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